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兵庫県の有力産業・商工業・農林水産業
兵庫県の産業については、南部の瀬戸内海沿岸に存在する、阪神工業地帯や播磨臨海工業地帯が目立ちます。ここは日本有数の重化学工業の集積地であり、近畿圏の中でも最多の工場立地数を有しています。その一方で、中部から北部にかけては、農林水産業が盛んになっています。また、過疎地のほか、豪雪地帯も抱えています。このように、過密と過疎の両面をもっており、その産業活動の平均指数は全国平均に等しくなっています。このことから、日本の縮図などと称されます。
兵庫の産業について知るために、ここでは姫路市を例にあげていきます。姫路市の農林水産業については、市の北部を中心として野菜・果物の露地栽培が盛んとなっています。水田も多く存在している一方で、近年ではその宅地化が進んでいます。漁業については、市川と夢前川から栄養分が流れ込む播磨灘において、魚介類は豊富かつ美味で知られています。県内にある2つの中央卸売市場の1つ、姫路市中央卸売市場が存在します。商工業について見ていくと、こちらは戦前から臨海部にかけて、鉄鋼所のほか、合同製鐵、大和工業といった工場が設置されてきました。しかし近年は縮小傾向にあります。他に目立つのは、東芝姫路工場であり、ここでは半導体などを製造しています。他にも、近隣の太子町にある、同じく半導体の工場である姫路半導体工場、東芝グループ各社の工場なども存在します。主な事業は自動車電装品事業となっており、特にオルタネーター、スターターといった部門では世界シェアの15％を超えているほどです。
そのほか、発電所やガスなどといったライフラインやエネルギー関連の工場があります。近年ではまた、パナソニックの液晶パネル工場が2010年に稼働するなどしています。これと関連して、周辺部材工場も集積しています。さらに細かいところまで見ていくと、山陽特殊製鋼や大和工業の他に、餡菓子・餃子等製造、蒲鉾・竹輪製造、手袋の製造があります。さらに、プロジェクター用ランプ大手企業、フラットディスプレイ光学フィルターや、太陽光発電パネル製造などといった、最新機器に関連した企業も目立ちます。この他にも業種は実に多岐にわたっており、具体例をあげれば、船舶用電機最大手の西芝電機、自動販売機等製造最大手のグローリーなどといった企業が、姫路市に本社を置いています。地場産業について見ていくと、皮革、ゼラチン、マッチ製造などが目立ちます。その他仏壇関連の製品など、県の伝統工芸品に指定されているものは非常に多いです。