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岐阜県の有力産業・商工業・農林水産業
岐阜県の産業および商工業・農林水産業については、まずは工業が目立ちます。県内の各務原市では、川崎重工業や三菱重工業などといった大手の航空産業のほか、自動車産業に関連した金属加工などといった、いわゆる製造業が盛んになっています。各務原市の産業については、工業出荷高が県内第2位となっています。先述の航空・自動車関連業の他にも、市の北部の須衛町にはテクノプラザがあります。こちらは、バーチャルリアリティやロボット技術の研究開発拠点となっており、岐阜県庁により設置されたものです。早稲田大学の研究所に加えて、岐阜県科学技術振興センターを中核として、事業所および産業団地で構成されています。特徴としては、多くのベンチャー企業が進出している点があげられます。出身企業から上場企業である日本一ソフトウェアが誕生するなど、今後の発展か期待されます。
そのほか、地域について見ていくと、関市周辺において刀剣類の製造が盛んになっています。また、土岐市、多治見市、瑞浪市といった、いわゆる東濃西部で作られる陶磁器が有名であり、特に「美濃焼」と呼ばれて親しまれています。全国シェアは50%以上を誇っており、中でも土岐市は陶磁器の生産において日本一でとなっています。美濃焼について詳しく見ていくと、1978年に経済産業省から伝統的工芸品に認定されているなど、その歴史の深さが伺えます。そのほか、明治以降において、岐阜市周辺での繊維工業が盛んになりました。しかし、昭和の後半になって、海外からの輸入による需要が減少し、結果工場の多くが撤退しました。
この他、県ではIT産業も盛んになっています。特に、大垣市ソフトピアジャパン、各務原市VRテクノジャパンの設立が目立ちます。こちらは積極的にベンチャー企業の育成を図るなどして、IT産業の育成に力を注いでいます。岐阜市におけるアパレル産業についても見て行きましょう。岐阜市では戦後において、軍服や古着を売る繊維問屋街ができました。そこからさらに、布を仕入れて服を作るという、いわゆるアパレル産業が盛んになり、全国的な産地にまで成長していきました。近年では東京や名古屋に押される形で、問屋街は苦戦しています。このために、ファッションの産地としての生き残りを模索している最中です。特に、地域の個性を打ち出した展開が求められています。これに関連して、商業については、近年では中心市街地の空洞化が激しくなっています。大手の百貨店の撤退が目立っています。一方で、商業の中心は、大規模な駐車場を備えたいわゆる郊外型、ロードサイド型の店舗へと移行しつつあります。