長野県の有力産業・商工業・農林水産業
長野県の産業については、例えば商工業ならば、精密機械が盛んです。かつては時計や光学機器が主体であったものの、1980年代以降になって情報通信機械器具をはじめ、電子部品・デバイスなどに扱う製品が変化しています。地域で見ると、諏訪地域を中心として精密機械や電子産業が盛んになっております。北欧の国スイスは、高地で気候が類似しており、同じく付加価値の高い製品である高級ブランド時計を扱っていることから、「東洋のスイス」などの異名を取ったこともあります。その他には、法令系の企業が集積しているのが目立ちます。また、地方としては出版、印刷関連の企業が多いことも特徴的です。農林水産業については、高原野菜の栽培が盛んです。また、食品で言うと、日本酒、ワイン、味噌などといった醸造関連、さらには飲料をはじめとする食料品製造業が盛んになっています。
県の産業に関して、特産品や資源について見ていきます。まずは信州サーモンがあります。こちらは、2004年において、長野県水産試験場がニジマスとブラウントラウトを交配させて生まれた品種です。バイオテクノロジー技術を用いた交雑により生まれました。また、観光資源として松本城があります。こちらは、長野県松本市にかつて存在した城、および城跡を指します。江戸時代においては、五街道のひとつである中山道が通る宿場町が存在し、難所である碓氷峠を控えた、西側の宿場町として栄えていました。さらに、軽井沢付近には軽井沢宿が置かれていました。浅間山を望む景勝地としても知られ、現在でもこれらは観光資源として力があり、県の産業に一役買っています。
県はこのように、産業の中でも観光業が盛んであり、名実ともに日本を代表する名所が多いです。例えば他にも、野沢温泉があります。古い火山である毛無山の裾野にかけて、数多くの旅館と宿泊施設が並んでいます。共同浴場大湯が存在し、その周辺には大小の旅館やみやげ物屋が密集しています。また、温泉街の道は細く、曲がりくねったものであり、坂が多いことも相まって、独特の町並みを形作っています。そして、斜面の上手には日本有数の規模を誇るスキー場、野沢温泉スキー場が存在します。周辺にはスキー客に向けたペンションが多く存在します。全体としては、旅館街より南側についてが、スキー客用の民宿街となっています。温泉については、共同浴場が特徴的です。全部で13軒ある共同浴場は、地元の湯仲間という組織が維持管理運営を行っています。観光客にも開放されていて、多くは無料で入浴できます。外湯めぐりについては関西の城崎温泉が有名ですが、こちらはい質素で地元との密着度が高いのが特徴です。