新潟県の有力産業・商工業・農林水産業
新潟県の産業について、まずは農林水産業を見て行きましょう。県の主要な産業としては、まず農業が挙げられます。特に米作、コシヒカリが中心となっており、コシヒカリの収穫量については日本一を誇っています。とりわけ、名実ともに魚沼地方で栽培されるコシヒカリ、通称「魚沼産コシヒカリ」が有名です。これは、食味日本一の評価を受けるトップブランドであり、その知名度も相まって、日本一の米どころとして知られています。また、米作と関連して煎餅やあられなどといったお菓子の生産額も高く、こちらも日本一となっています。そのほかの有力な製品としては、日本酒があります。こちらは兵庫県、京都府に次いで全国第3位であります。また、近年は米の生産が多いために米粉の研究を行っています。研究を行う第3セクターの新潟製粉に出資をしています。このように見ても、米が中心となって様々な産業へ波及しているのがわかります。
米以外の作物としては、隣の富山県と同じくチューリップの栽培が盛んになっています。農業以外では、他の北陸地方と同じく、漁業も盛んです。特に県では、蒲鉾など、魚肉練り製品が有力となっています。今度は県の商工業について見て行きましょう。県では鉱工業が盛んになっています。日本でも数少ない原油の生産地として知られており、これに関連した石油ストーブ、あるいは石油ファンヒーターといった石油燃焼器具の生産が大きくなっています。油田としては、現在でも胎内市沖に阿賀沖油田があり、そこで採掘が進められています。そのほか、佐渡島にはかつて金山ありました。他にも、金属製品の生産が多いことで有名です。特に県内では燕市・三条市の金属食器が有名であり、こちらは国内シェアの実に9割を持っています。
また、北陸の工業としては、非鉄金属材料の加工というイメージがあります。具体的な製品を挙げると、はさみや包丁、スパナなどといった金属工具であり、大阪府に次いで全国2位の数字を誇っています。北陸工業地域の中心的存在である県です。そのほか、県のサービス業について見ていきます。県は積雪地帯として知られ、中でも特に中越地方と上越地方の山間においては、スキー場が非常に多いです。バブル崩壊を境にしてスキー場およびスキー客は減ったものの、現在でも日本有数のスキー場を有しています。スキー客の大半は、首都圏などからの集客によるところが大きいです。今後は「雪を生かした観光」を目指しており、新たな観光システムの構築などを模索しています。