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愛知県の有力産業・商工業・農林水産業
愛知県の産業については、まずは商工業、とりわけ自動車関連の産業が目立ちます。県内の地名にもなっており、企業城下町を有するトヨタ自動車を筆頭として、数多くの自動車関連企業が存在しています。トヨタ自動車の設立は1930年代ですが、本格的に自動車産業が発展したのは高度経済成長期以降になってからです。したがって、比較的最近になって発達した産業となっています。自動車産業が目立つ一方で、一宮市を中心とした繊維産業のほか、三菱系の航空機産業等がかつて盛んに行われていました。そのほか、生産量で世界一を誇っている日本ガイシを始め、INAX、日本特殊陶業などといったセラミックス産業が盛んになっています。また、碧南市、高浜市などでは三州瓦が生産されており、島根県の石州瓦、兵庫県の淡路瓦と並んで、日本三大瓦に数えられています。
このように、自動車産業を中心としながらも、幅広い業種が盛んになっています。とくに工業という面で見ると、中京工業地帯の中心を担っており、例えば製造品出荷額は40兆円近くにものぼり、約30年もの間、連続して全国1位を誇っています。ちなみに、2位である神奈川県の数字は約20兆円であり、いかに突出した数字であるかがわかります。2005年にはまた、産業を活性化させた事業として、愛・地球博と中部国際空港開港が行われました。これに伴い、東海環状自動車道、伊勢湾岸自動車道、愛知高速交通東部丘陵線などといった、いわゆるインフラの整備が急速に進んでいきます。自動車産業と相まって、モータリゼーションが日本で最も発達している地域になっています。例えば、自家用車の保有台数は日本有数であります。
産業については、自然環境にも恵まれていることもあって、農林水産業も盛んになっています。農産物については、キャベツ・大葉が作付面積・生産量・産出額、すべてにおいて全国1位となっています。その他、有名な作物としてはふきがあり、こちらは生産量・産出額において全国1位となっています。この他にも、カリフラワー、ブロッコリー、イチジクなどといった作物が、作付面積や生産量などにおいて1位となっています。花卉の生産も盛んに行われており、きく・ばら・シクラメン・洋らんが、作付面積・生産量・産出額のすべてにおいて全国1位となっています。このように見ても、農業と工業いずれにおいても高いレベルでバランスがとれている県となっています。水産物について見ていくと、あさり・がざみといった魚介類について、漁獲量が全国1位を誇っています。一色町の養殖うなぎもよく知られており、ブランドとして「三河一色産うなぎ」が有名です。