福井県の有力産業・商工業・農林水産業
福井県の産業及び商工業・農林水産業について見ていきます。県では繊維産業が内外で湯名となっています。県内の繊維産業を取り巻く情勢は、近年大きく変化しています。まず国際面で見ていくと、中国の存在が大きくなっています。中国繊維産業の大増設に加えて、国際競争の激化が始まり、その影響を大きく受け手います。中国経済の発展に伴って、中級品需要の急拡大、さらには沿岸地域の高級品マーケットの登場などが目立ちます。価格競争にばかり目が行きがちですが、見方を変えれば新たな販売方式の確率のチャンスであり、今後の柔軟な対応が期待されます。
一方で国内面を見ていくと、衣料品輸入の増大が目立ち、業界の川下にあるアパレル・小売段階において、衣料品のオーバーサプライが起こっています。このために、信用不安の広まりなどが起こり、流通構造の変革が始まっています。県内に注目すると、繊維産業においては、かつてない産業構造の変化、その圧力を受けています。特に、東アジアと競合する量産品生産工場をはじめとして、自社の得意分野を持たない工場、あるいは高齢経営者の工場などについては廃業が目立っており、産地の縮小が著しくなっています。今後の大きな課題となっています。
県の産業について知るため、今度は県の主要な市についてみていきましょう。例えば福井市の産業については、主な産業として先述した繊維産業があります。それに加えて、最近では化学工業も盛んになってきています。市内にある港について見ていくと、福井港がまずあります。福井県北部の坂井市、そのうち九頭竜川河口部に位置しています。福井港の中核をなすのが三国港です。古くから三津七湊の1つであり、日本国内を回航する北前船をはじめ、福井城下から九頭竜川水系にかけての水運拠点として繁栄した歴史をもっています。港内には越前ガニとアマエビの水揚げで有名である魚市場が存在します。港は福井臨海工業地帯を形成しております。こちらは、九頭竜川河口南側の日本海沿岸および三里浜において、福井港を中心とした工業団地です。特に、建設や誘致を進めている工業団地となっています。80年台の末から「テクノポート福井」の愛称を用いています。こちらは、高度経済成長を背景として、70年代から企業の工場や事務所の福井県内への誘致を目的として造成が始まりました。現在では、進出企業の数は60社以上にもなっています。その他、商業については、郊外立地の商業施設が目立ちます。