福島県の有力産業・商工業・農林水産業
福島県の産業については、まず農林水産業を見ていきます。第一次産業では水稲のほか、モモに代表される果物などがあります。また、いわき市のカツオや郡山市の養殖鯉などといった水産物が主要産物になっています。また、商工業も盛んであり、第二次産業については、東京首都圏に隣接し、利便性が高いために、首都圏から県内に進出する企業も多く見られます。このために、製造品出荷額では宮城県を抑えて、東北地方において1位となっています。特に電子機器関連の工場の立地が多くなっております。地域ごとに見ていくと、会津若松周辺では半導体、郡山周辺ではプリント基板関連や電子部品、福島市周辺では電子機器などとなっています。
第三次産業を見ると、県内における最大の都市圏は郡山都市圏であります。周辺地域と合わせて県内最大の郡山経済圏を形成しており、郡山市は東北地方の中でも第2位の商業年間商品販売額を誇っています。農林水産省による統計を見ると、都道府県別の農業産出額について、当県は2500億円ほどとなっており、金額では全国7位を誇っています。この中でも、米は約1000億円で全国5位、ここに野菜の約500億円を含めた耕作物の産出額約2000億円などと続きます。全国的に見ても、農業が盛んな県であることがわかります。漁業に関しては東北第三位の出荷額となっています。農業の中でも、主要な作物を見ていくと、先述した水稲、モモ、リンゴ、サクランボ、ナシ、イチゴなどの果物が目立ちます。また、会津産のコシヒカリは新潟県魚沼産の同種と同じく、非常に高い評価を得ています。
知名度も全国的に高くなっています。
当県は東北地方の中でも有数の製造品出荷額をほこっています。額は5.5兆円を超えています。その他、発電についても盛んです。特に、様々な形態の発電所が建設されており、電源地帯となっています。特に水力発電は全国でも有数のものとなっております。阿賀川源流域の一つである磐梯高原、猪苗代湖などといった、豊富な水とその落差を利用して、明治時代より水力発電が行われています。この地域は特に、日本の近代化に貢献してきた歴史があります。猪苗代湖と安積疏水における、落差を利用した沼上発電所では、日本で初めての高圧送電を利用したことで知られています。また、長距離送電が郡山市内まで行われており、地場産業である紡績・繊維産業の発展に貢献しました。そのほか、アルミ製品、金属工業などといった、名だたる近代工業の工場が存在し、現在も稼動を続けています。