京都府の有力産業・商工業・農林水産業
京都府における産業について、地域ごとの概要をまず見ましょう。国際重要港湾である舞鶴港が北部にあり、園周辺では観光業が盛んです。また、中部においては 農業や林業が見られます。北部では 漁業、水運業が盛んです。京都は中心市街地においても、仏閣や寺院が多く存在し、日本有数の観光地として知られています。加えて、都心部からほど近いところで農業が行われており、郊外へ足を運べば田園風景が広がっています。
まず観光業について見ていくと、特に南部において、京都市や宇治市といった観光都市を抱えています。観光業は非常に強く、世界遺産が多く存在し、清水寺や金閣寺などといった多種多様なお寺があります。国内はもとより、海外からの観光需要が非常に高くなっています。また、中部では、保津峡や湯の花温泉を抱える亀岡市、さらに、北部では天橋立などのある丹後半島が存在します。多種多様の資源に恵まれ、観光業の振興が行われています。
農林水産業については、例えば中部地域では黒豆や小豆の栽培や加工が盛んになっています。林業については「松茸」「北山杉」などの名が有名になっています。漁業・水運業について見ていくと、まずは先述した重要港湾指定の舞鶴港の存在が目立ちます。中国や韓国、あるいはロシアへ向けた定期コンテナ航路を有しています。また、北海道小樽港へ繋ぐ「新日本海フェリー」の就航など、全体として特徴的な航路を有しています。そのほか、全国では珍しいトリガイの養殖が行われているのも特徴です。京都市の商工業の例として、宇治市を取りあげてみましょう。宇治市はそのなからも、茶の栽培のイメージが強いです。近年ではむしろ、伝統や文化という方向で、産業に力をいれています。また、任天堂の創業地であることでも知られています。現在でも、市内3箇所に工場を立地しています。また、繊維工業が盛んなことでも知られています。ユニチカの名は全国的な知名度が高く、宇治川の豊富な水源に加えて、広大な事業用地といった資源のもとに、事業が発展してきました。日本レイヨン株式会社の宇治工場から始まり、レーヨンやナイロンなどといったおなじみの化学繊維を製造していきます。近年では規模を縮小しつつ、ポリエステルフィルムやプラスチック製造など、新素材、特殊素材に特化した工場として活躍しています。ユニチカの基幹事業を担っている工場です。そのほか、かつて市内には日産自動車の子会社、日産車体京都工場が立地していました。現在は閉鎖されてしまいましたが、自動車関連の産業はオートワークス京都やゼロなどが存在しています。