長崎県の有力産業・商工業・農林水産業
長崎県の産業および、商工業・農林水産業について見て行きましょう。県庁所在地である長崎市は、長い歴史を誇る港湾都市として有名で、観光客も非常に多くなっています。戦艦武蔵を建造したことで知られる、造船の町として有名です。県のうち、第2の市である佐世保市は、こちらは軍港が存在し、現在でも海上自衛隊や米第7艦隊の基地を始め、陸上自衛隊も駐屯しています。また、南部を見ると、ヨーロッパの町並みを模した観光施設であるハウステンボスがあり、特に韓国や台湾からの観光客が多く見られます。その他の地域では、かつては炭鉱を始め、底曳き網などといった漁業、宝石サンゴ漁によって繁栄していました。しかし、1970年代頃から産業の斜陽化が進み、過疎化が進んでいきました。2000年代になっても引き続きその問題を抱えており、産業の振興が重要課題となっています。
県の産業について、長崎市を例にあげてみていきましょう。市の商工業については、まずは工業が盛んです。造船業の三菱重工業長崎造船所、あるいは三菱電機などの工場が集中しています。長崎は三菱の企業城下町とも言われています。また、業鎖国時代から海外に開かれていた歴史もあり、異国情緒のある街として独特の景観を誇っています。そのほか、修学旅行に訪れる学校が非常に多いのが特徴的です。農林水産業については、長崎港での捕鯨、東シナ海を漁場とする底引き網が盛んです。そのため、長崎漁港は漁業基地としての役割も大きいです。また、市内には長崎漁港以外にも多くの漁港が存在します。そのほか、畜産業も行われています。西彼杵半島南部における肉牛・乳牛の養育が有名です。
市の商業について見ていくと、商業地区は大きく4つに分かれます。九州においては、福岡市に続いて、熊本市と並ぶほどの市場の大きさを有しています。長崎市中心部では、眼鏡橋などといった文化財が多く見られ、路面電車の存在により移動は非常に便利です。長崎駅付近、あるいは新地中華街にはバスターミナルも整備されています。 商業施設としては、大規模アーケード商店街である浜町アーケード、ベルナード観光通アーケードなどが有名です。また、アミュプラザ長崎などといった大型複合商業施設が多い地区となっており、大いに賑わっています。また、浜町から観光通にかけての一帯は、古くから長崎一の繁華街として知られています。特に、思案橋・丸山地区については、江戸時代から続く歓楽街となっています。