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島根県の有力産業・商工業・農林水産業
島根県の産業について、まずは農林水産業を見て行きましょう。農業については、全国的な流れと同じく、農業の衰退が進んでいます。農業生産額の割合については、米が全生産額の30%をこえており最大です。次には、野菜、乳用牛、肉用牛がそれぞれ1割ほどとなっています。県の特産品としては米をはじめ、ぶどう、柿、牛肉、メロンなどとなっています。水産業については、日本海に面しているために漁業が盛んに行われています総漁獲量は15万トンを越えており、で中国・四国地方では最も漁獲量の多い県となっています。全国一位の生産量を誇るものとして、ベニズワイガニがあります。さらに、ブリ類の漁獲量も全国1位、アジ類の漁獲量は全国2位となっています。
今度は商工業に突いてみていきます。まずは建設業です。県では建設事業者数が5000社近くあり、全事業者数の約12%となっています。この数字は、全国平均の数字と比べてもかなり高くなっており、県では建設業が占める割合が大きくなっています。中でも特に公共工事の比率が高く、7割近くなっています。これは高知県に次いで全国2位であり、建設業においてはこの公共事業が大きな役割を担っています。しかしその一方で、近年の国や県・市町村の財政難などの影響を受け、公共事業は減少しています。そのため、建設業を取り巻く環境は全体として厳しくなっています。
製造業について見ていくと、製造品出荷額等は1兆円に迫っています。中でも鉄鋼が1500億円を越えており、最も高い割合を占めています。歴史的に見ると、江戸時代から明治時代にかけてたたら製鉄が栄えてきました。このように、古くからの鉄鋼技術を背景として、島根県では鉄鋼産業が現在でも盛んに行われております。具体的な企業を挙げると、日立金属や東洋製鉄、NTN鋳造などといった鉄鋼関連の有名企業が多数集積しています。この他にも、情報通信機械、電子部品デバイスといったものが、製造品の中でも多数を占めています。情報通信機械の分野については、出雲市に本社を置いている島根富士通が存在し、ノートパソコンの生産拠点を構えています。出雲市の本社工場においては、年間で実に200万台ものノートパソコンが生産されています。製造業出荷額についてもう少し詳しく見ていくと、島根富士通や島根島津製作所、出雲村田製作所など、中心的な企業が本社・工場を構えている斐川町が2600億円を超えています。これは県内の市町村においてトップの数字です。また、斐川町は、2011年に出雲市と合併したために、合計での出荷額はさらに増えています。